ピクサー作品に見られる衝撃的・ブラック・不気味なシーンを紹介します。
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▼part3
ゾンビのように不気味なおもちゃ「トイストーリー4」
最初のトラウマ要素は、トイストーリー4のベンソン。
見た目も歩き方もとにかく怖いおもちゃです。
「トイストーリー4 怖い」で画像検索するとディスプレイを半分ぐらい制圧する彼。
本作の悪役であるギャビーギャビー曰く、彼女の「仲良しのお友達」です。
人間に似ているけど、表情がない。
人間に似ているけど、首や手足がめちゃくちゃな方向に曲がる。
「人間に似ているが人間ではない」という部分が不気味の谷現象を生み出しています。
「喋らない」「同シリーズのおもちゃで一番大きい」「どこまでも追いかけてくる」という怖い要素たっぷりのヴィランです。
しかし、フォーキーに友好的に接したりギャビーのために頑張ったりと、本当は優しい面に溢れたおもちゃです。
ベンソンはなぜ喋らないのか?なぜあんなにもフラフラした動きなのか?
ベンソンの謎を考察した記事を2つ書いていますので、ぜひこちらもご覧ください。
すべてがひっくり返る、ラスト5秒の演出「WALL-E」
続いてのトラウマシーンは、映画「WALL-E」のBNLロゴの演出です。
まずは、WALL-Eの設定を超ざっくりと紹介。
舞台は環境汚染で人が住めなくなった地球を脱出し、人々が宇宙船での暮らしを始めた未来。
この時代の人類には、「地球の掃除をロボットに任せ、人間は綺麗になるまで宇宙で待っていよう」という計画がありました。
途中紆余曲折あり、最終的には「地球をみんなで掃除しよう」と人間たちが戻ってきて終わりです。
今回紹介したいのは、この話の最後の最後。
出典:ピクサー「ウォーリー」
物語が終わりエンドロールが流れたあと、「BNL」という会社のサウンドロゴが流れます。
BNLとは、本作WALL-Eでウォーリーたちロボットを作った大企業。
ウォーリーたちに地球の掃除を任せ、人間たちを地球から避難させた会社。
そして、「地球を綺麗にするのは手遅れだからもう無理だ」と言って故郷の星を見捨て、ロボットに反乱を起こさせた会社です。
「故郷を見捨ててはダメだ」と地球に帰る意思を示した艦長を、(間接的ながらも)力づくで引き留めようとしたBNL。
ある種本作の黒幕・元凶ともいえる会社のロゴで幕を閉じるラストにはゾッとさせられます。
この演出は「WALL-Eという物語は、実在する(という設定の)BNLが作った架空の物語だった」ということを暗に示しています。
WALL-Eは、「BNLが自社テクノロジーのすごさを伝えるために作ったPR」だったのでしょうか。
はたまた「本作で描かれた環境問題は架空のものでなく、現実にも起こりうる」というメッセージを発信するための啓発広告だったのでしょうか。
どちらにせよ、最後の数秒ですべてをひっくり返す演出はかなり衝撃的なものがあります。
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