ディズニーの映画といえば、途中どんな困難があっても基本的にはハッピーエンドで終わるイメージがありますよね。
そんな中、バッドエンドで物語を終えた貴重なディズニー作品があります。
それは、1943年の短編「きつねとヒヨコ」。
鳥たちが暮らす平和な農園に、ある日1匹のきつねフォクシー・ロクシーが現れます。
彼は農園の鳥たちを食べようとしますが、高い柵に遮られて中に入ることができません。
そこで彼は、心理学の本を片手にひよこたちを柵の外へ出そうとします。
考えた末に彼は、ヨーヨーで遊んでいたヒヨコの少年チキンリトルを利用することに。
巧みな心理術で住人たちを操り、ついにフォクシーロクシーは彼らを柵の外で追い詰めることに成功します。
「ハッピーエンドになるはずなのに…話が違うだろ、これでおしまいかい?」とナレーターも思わず動揺しますが…
「あぁ、そうとも。
たまにはこういう終わりがあってもいいだろう?」
無数の骨を地に並べ、ヨーヨーを手に笑うフォクシーロクシーの姿で物語は幕を閉じます。
ヴィランでありながら圧倒的な頭脳によって完全勝利を収めてしまった、フォクシーロクシー。
ディズニー作品ではレアな、バッドエンド作品のお話でした。