※物語上えげつない表現が含まれます!
スプラッシュマウンテンの原作は、「南部の唄」というディズニー映画です。
しかし、「南部の唄」にもまた原作があることをご存知ですか?
今回は、そんなスプラッシュマウンテンの原作の原作「ウサギどん キツネどん」の概要やストーリーをイラスト付きでご紹介します。
鬼畜すぎて死人を出しまくるうさぎどん
「ウサギどん キツネどん」の最も衝撃的な点は、うさぎどんが鬼畜すぎるという点です。
原作のうさぎどんは必ずしも「悪に仕返しする」というスタンスではなく、当たり強めの先制攻撃を誰彼構わず仕掛けます。
「自分より小さな動物にはほぼ絶対に手を出さない」という点は彼の愛すべきところですが、大きな動物にはかなり容赦がないです。
時にはきつねどん(特に悪いことはしていない)の尻尾を杭で打ち付け、時にはきつねどんに馬乗りになって家まで走らせます。
かわいいいたずらだけかと思いきや、なんと最期には…
ひとまずこの本の目次を見てみましょう。
28 クマどんのさいご
34 キツネどんのさいご-岩波少年文庫「ウサギどん キツネどん」目次より
不穏な空気が漂っていますね。
スプラッシュマウンテンのイメージを持って読むと驚くのが、思いの外たくさんの死人が出るというところ。
スプラッシュマウンテンや南部の唄(ディズニー版)に登場するうさぎどんたちは、「敵同士で争っているとはいえなんだかんだで平和」というイメージがありますよね。
「ウサギどん キツネどん」の彼らにも、そういったかわいらしい雰囲気はあります。
しかし、それと同時に「さっきまで平和だった世界でいきなり死人が出る」というスリリングさも含んでいるのです。
驚くべきことに、スプラッシュマウンテンで馴染みの深いきつねどんとくまどんはこの作品の後半でうさぎどんに騙されて死んでしまいます。
しかも、どちらもうさぎどん自身の手を汚さない間接的な犯行。
うさぎどん、恐ろしいアサシンの才能を持っていますね。
特に怖いのが、うさぎどんがきつねどんを死なせてしまった後の行動です。
※以下、「ウサギどん キツネどん」に収録されている話「きつねどんのさいご」のストーリーより
うさぎどんに騙されて、人間に殺されてしまったきつねどん。
それを見たうさぎどんは、人間にこう頼みます。
「きつねどんが死んでとても悲しいから、せめて首だけは持ち帰らせて欲しい」
こうして、きつねどんの首をもらったうさぎどん。
そしてそのままきつねどんの奥さんと子どもの家に行き、こう言います。
「きつねどんに頼まれて、美味しい牛肉を持ってきたよ」
そして中身を見せずに首を渡し、家族に調理させました。
この後うさぎどんは奥さんに捕まって殺されかけるも、うさぎどんはなんとか逃げ出します。
こうして「ウサギどん キツネどん」は幕を閉じます。
かちかち山の狸に肩を並べる畜生プレーに衝撃を隠せませんね。
※こちらのストーリーは、岩波少年文庫の「ウサギどん キツネどん」の中の1話「きつねどんのさいご」で読めます。
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主人公とは思えないほどの畜生ぶりを見せつけてくれるうさぎどん。
ディズニー版とはまた違った興味深さを見ることができる原作のストーリーでした。
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