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今回はディズニーシーのアトラクション「ソアリン」のプレショーで見られる、不思議な動く絵(肖像画)の仕組みを解説します。
ごく普通の絵画かと思いきや、突如動き出すカメリア・ファルコ。
この不思議な絵に、誰もが驚かされたことでしょう。
このプレショーの動く絵は、一体どのような仕組みとなっているのでしょうか?
動く絵の仕組み自体は、一言で言えば「カメリアの映像がスクリーンに投影されている」となります。
しかしその一言で言い切ってしまうのはもったいない、あるこだわりが隠されています。
このシーンの不思議なところは、絵画が動き出すところだけではありません。
プレショーが始まる前はどの角度から見ても普通の絵だったのに…
プレショー開始後は、カメリアと背景の絵の間に奥行きがあるところも不思議なのです。
プレショー中、見る角度を少しだけ変えてみてください。
カメリアが、背景の絵とは独立して飛び出していることがわかります。
この奥行きが、よりカメリアをリアルで生き生きとした存在に見せています。
どのようにして、この仕組みを実現しているのでしょうか?
カメリアの絵画は、横から見るとこのようになっています。
一番後ろには、背景だけが描かれた絵画が。
その手前には、透明なスクリーンが置かれています。
そして、そのスクリーンにカメリアが投影されています。
プレショーが始まる前は、背景の絵画を照らす照明が消えています。
つまり、この状態ではゲストから背景の絵画は見えていません。
そしてスクリーンには、カメリアと背景両方の映像が投影されています。
カメリアと背景の両方が一つのプロジェクターから投影されているので、どの角度から見ても1枚の絵画にしか見えません。
ここで、プレショーが開始されると…
プロジェクターの映像は、「カメリア+背景」から「カメリア単体」に切り替わります。
それと同時に、背景だけが描かれた後ろの絵画の照明が点灯。
ゲストは「カメリア+背景」の映像を見ていた状態から、「映像のカメリア+実際の背景の絵」を見る状態となります。
映像のカメリアと後ろの背景の絵は独立しているため、見る角度を変えると奥行きがあるように見えるのです。
あまりにも自然かつリアルなため、仕組みを知っていても驚かされますね。
昔から現在まで生き続ける、ディズニーの素晴らしい技術力に驚かされる演出でした。
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ソアリンのプレショーで見られる、不思議な絵画の仕組みでした。