タワーオブテラーではおなじみの呪いの偶像、シリキウトゥンドゥ。
シリキウトゥンドゥは、ある実在の像がモデルになっているとご存知でしたか?
シリキウトゥンドゥのモデルかつ元ネタは、ンキシ・ンコッティという像であると言われています。
こちらは、コンゴ共和国に住む人々が大切に崇める呪術用の彫像。
精霊の力を内部に宿しています。
人をかたどったものがほとんどですが、中には犬などの動物をかたどったものも存在します。
ンキシ・ンコッティの特徴のひとつは、像全体に釘や金属の破片が打ち付けられている点。
そのほかにも、物によっては動物の爪や羽、骨、鏡などをまとっていることもあります。
釘や装飾で飾るのは、これによって呪術の力を強めるためです。
一方シリキウトゥンドゥも、頭部を中心にたくさんの釘が刺さっていますね。
以前東京FMで公開されていたタワーオブテラーのラジオドラマでも、主人公がシリキウトゥンドゥの釘を手に入れたことで災いを避けたり災いに巻き込まれたりしていました。
こちらのラジオについては、過去の記事で触れています。
ンキシは人に幸福をもたらすこともあれば、不幸をもたらすこともあります。
ときには人々を悪い霊や病・災いから守りますが、他者を呪うために使われることもあるのです。
この点も、シリキとよく似ていますね。
また、ンキシは主にNa Moganga、 Npezo、Mbula 、Nkondiという4つのタイプが存在し、それぞれ利用する目的や形が違います。
シリキウトゥンドゥのモデルとなったのは、この中のNkondi(ンコッティ)です。
ンコッティという言葉の響きは、どことなくウトゥンドゥに近いものがありますね。
Nkondiは、現地の言葉で「狩る」という意味のkondaが由来。
悪いものを追い詰めて攻撃するハンターを意味しています。
ときには幸せをもたらし、ときには災いをもたらすンキシ。
中に魂を宿し、全身に釘を刺されている点もシリキウトゥンドゥとよく似ています。
シリキウトゥンドゥのモデルのお話でした。
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