以前の記事で、スプラッシュマウンテン/南部の唄の原作にあたる童話「ウサギどん キツネどん」をご紹介しました。
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この童話をスプラッシュマウンテン/南部の唄と比較して、もう少し掘り下げてみます。
スプラッシュマウンテンの原作映画:南部の唄をAmazonで探す
「ウサギどん キツネどん」におけるくまどんのポジション
「ウサギどん キツネどん」を読み進めていてまず気づくのが、くまどんのポジションがスプラッシュマウンテンと大きく違っている点です。
スプラッシュマウンテンにおけるくまどんは、きつねどんの相棒。
しかし、「ウサギどん キツネどん」においてきつねどんとくまどんの接点はほとんどありません。
スプラッシュマウンテン/南部の唄にも使われた1分1ドルの話(うさぎどん用に仕掛けた罠にくまどんがかかる回)が、数少ない3人関わる話になっています。
ちなみに初めのページでは、「きつねどんとうさぎどんが隣同士仲良く暮らしていないのがけしからん」との発言もしています。
スプラッシュマウンテン/南部の唄では、「ドジなくまどんがうさぎどんの策略にかかって失敗する」という話の流れが何度も見られました。
しかし「ウサギどん キツネどん」ではそのポジションもきつねどんになるため、きつねどんがやや間抜けなキャラクターとして描かれているのも面白い点です。
「ウサギどん キツネどん」のおけるきつねどんの友達
代わりにきつねどんの友達として描かれているのが、おおかみどん。
彼はうさぎどんに勝てなくて困っているきつねどんに知恵を貸すなど、なかなか頭の利くキャラクターとして描かれています(それでも最後はうさぎどんに負かされてしまいますが…)。
また、おおかみどんは「きつねどんの前では大きな顔をしていたい方」という描写があり、きつねどんの兄貴分のような印象があります。
きつねどんが率先してくまどんを引っ張るスプラッシュマウンテン/南部の唄とは逆のイメージがあるのも、また面白いですね。
うさぎどんときつねどん、どちらが先にちょっかいを出しているのか問題
スプラッシュマウンテン/南部の唄では、ちょっかいや罠はいつもうさぎどんではなくきつねどんから仕掛けているイメージがありますよね。
うさぎどんが知恵を働かせるのは2匹に捕まった時のみで、うさぎどんの方から先制攻撃を仕掛けることはほぼありません。
しかし「ウサギどん キツネどん」では、どちらかというと毎回うさぎどんからきつねどんにいたずらを仕掛けています。
ここも2作品の大きな違いの一つといえるでしょう。
ちなみに「Kinect:ディズニーランド・アドベンチャーズ - Xbox360」や南部の唄のコミックではうさぎどんからちょっかいを出す描写もまあまああり、「ウサギどん キツネどん」に少し近い化かし合い感が出ていて面白いです。
スプラッシュマウンテン/南部の唄の世界でも、実はうさぎどんからも結構ちょっかい出しているのかもしれません。
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